こんにちは!ヒーリングサロン・ル プランタンへようこそ。
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本日は「心理的境界線のお話⑦インナーチャイルドと仲良くなる」と題しまして、本当の自分に目を向けることの大切さについてお話します。

【あなたの中の子供に気づく】

ところで、あなたは子供の頃どんな遊びをしていましたか?
1番楽しかった遊びを思い出してみましょう。

小さな子供は「今」を楽しむ天才です。
面白いこと、珍しいことが大好きです。

子供が遊びに没頭する時、完全に「今」に生きています。
夢中で遊んでいる間は、自分が周囲にどう見られているかなど気にしません。
遊びは、子供の心と体に生きていくための栄養を与えています。

大人の私たちは「今」に生きることや楽しむことを忘れがちです。
特に、周囲の状況を敏感に察知して「早く大人になる事を迫られた人」は、とことん遊んだ思い出が薄れてしまっているかもしれません。
過去と将来ばかり見て「今」を失っていると、人生のエネルギーが枯渇してしまいます。
緊張とストレスが溜まるばかりなのです。

また、「共依存」のパターンにとらわれていると、「周囲に映る私」ばかりが気になり、自分自身に本当に目を向けることがありません。

「私」を見失なっていると、自分との関係がどんどんさびついてしまいます。
「こうすべきだ」「こうあるべきだ」と言う考えで、体も心もコチコチに固まってしまうのです。
本当の自分を取り戻すため、心地よいこと・楽しいことに、子供のように貪欲になってみましょう。

【セルフケアの意味】
 
セルフケアは、いわば自分にエネルギーを補給することです。
必死に走り続けてばかりでは、誰だって息切れしていきます。

「自分との良い関係」を育てるために、人生の栄養補給を欠かさないようにしましょう。
具体的には次のようなことです。
 
・自分のための時間を作る
・リラックスの方法を身に付ける
・体を動かす習慣をつける
・無心に何かを作る遊びを思い切り楽しむ

【自分のための時間を作る】
 
あなたの毎日は、やるべき事に占領されていませんか?
誰かの期待に応えるために、多大な時間とエネルギーを使っていませんか?

生活のすべてをこうしたことに占領されていると、窒息してしまいます。
やるべきこと・やらなければいけないことをもう一度吟味し直して、縮小を測ってみましょう 。
自分自身のための空きスペースを確保するのです。

あなたが毎日やらなければならないと思っていることの中で、他の人がやるべきことや他の人に任せて良いものはどれだけあるでしょうか?
 
【自分自身のための時間を過ごすプランを立てる】
 
あなたが1日にすべき事と考えてきたものを、なるべく細かく具体的に挙げてください。

例えば朝ゴミを出す。職場でみんなでお茶を出すなど…
 
その中で次のものを抜き出しましょう。
・本来他の人がすべきこと
・他の人に任せられること
・やらなくても何とかなること
・時間を減らしたりできること
 
これらをやめると、自分のための時間が1日どれぐらい捻出できますか?

【リラックスの意味】
 
ストレス状況に置かれると、人によって様々なサインが出ます。
精神的なサインより気づきにくいのは体のサインです。

大抵の人に共通するのは、顎・舌・肩に力が入ることです。
そして呼吸が速くなります。
こうした身体の状態に伴って、早口になったり、せかせかと動き回ったり…実は、これは野生の名残です。

動物は敵に遭遇すると、心拍や呼吸が速くなり、血圧が上がり、消化活動は抑えられます。
そして、足の裏に汗をかきます。
「戦うか逃げるか」呼ばれる状態で、その言葉の通り戦闘や闘争に備えているのです。

野生で暮らしているわけでもない私たちでも、ストレス状況に置かれると体が同じように反応します。

しじゅう何かと戦っている、しじゅう何かを警戒している…そんな状態で自分に休むことを許さないでいると、人生が擦り切れてしまいます。
「戦うか逃げるか」命令を解除して、自分の体と心をほぐす方法を知っておく必要があるのです。
 
【リラックスの方法】

リラックスとは、ゾンビのようにだらりとすることではありません。
体と心の柔軟な動きを取り戻すことです。

ピリピリ緊張しているなと感じたとき、速攻方は「にっこりする」ことです。
わざと微笑んでみると、あごや舌の緊張が緩みます。
心と体はつながっていますから、体が一息ついてリラックスできると心もリラックスします。

最も良いのは、何回か深呼吸をすることです。
自分の呼吸が早くなっているのに気がついた事はありませんか?
これはストレス状態の呼吸です。
また、強い感情の波が襲われたときには、瞬間的に呼吸がストップすることもあります。

緊張した時やマイナスの感情に振り回されそうなとき、意識的に深く呼吸をして、体と心のストレス状態を解除してあげましょう。
体中に十分な酸素を送ってエネルギーを補給してあげましょう。

深呼吸した後、しばらく目を閉じたまま体と心がリラックスしているのを感じてみましょう。
自分の好きなゆったりした音楽をかけると、気持ちが良いものです。

そのときに、自分にプラスになるようなメッセージ(アファメーション)を心の中で繰り返すのも良いでしょう。

例えば…

・今日、私はとてもよくやった
・私は愛される価値がある
・私は自分のことを第一に考えて良い
・失敗してもいい間違ってもいい、失敗から学ぼう
・私は成長し続ける
・私にはサポートしてくれる仲間がたくさんいる

【体を動かす・自然に触れる】
 
汗をかく事は気持ちが良いですよね。
体をうごかしているとき、「〜すべき」に囚われた思考からスイッチを切り替えて、ありのままの自分自身を感じることができます。そして、コチコチになっていた全身がリラックスできます。

【アートや音楽】
 
子供が夢中で絵を書いたり、船を作ったり、空箱で工作したり…
そんな時、目が輝いています。

無心になって何かを作るのは楽しいもの。
自分の世界に触れ、表現し、思いを解放してあげる時間。
音楽も同様に、創造の喜びを味わったり、自分をケアできる時間です。
歌ったり、楽器を楽しんだり、踊ったり。曲を流して指揮棒を振るのも気持ちが良いものです。

【本当に好きなこと、心地良いこと】

リラックスでも運動でも遊びでも、自分にエネルギーを補給するには、次のことを心に留めておきましょう。 
 
・生産的であろうとしない
・達成しようとしない
・上手にやろうと努力しない
・他人に勝とうとしない
・他人の評価を得ようとしない

好きだからやる。楽しいからやる。それが大切です。

リフレッシュしたいからと、慌ただしい仕事の合間を縫って、海外のパック旅行で忙しく回って観光…というのは、かえってストレスが溜まって、疲れきってしまうかもしれません。

マスコミが流している、遊ぶための情報にとらわれないことです。
自分が本当に楽しいことをリラックスできることに敏感になってみましょう。
情報に振り回されずに、私は本当にこれがしたいのか、これはエネルギーの補給になるか考えてみることです。

あなたの好きなことを楽しめることをリストアップしてみましょう。
1人でできることも、誰かと一緒になることでも、やってみたいことをたくさん考え出してください。
 
・私がリラックスする方法
・体で使ってすること
・自然の中ですること
・何かを作ったり味わうこと
 
毎日この中から2つをやることにして、そのための時間を確保するプランを立ててください。
……

いかがでしたか?
自分の中の子供(インナーチャイルド)に気づき、その欲求に則して思いっきり楽しむことは、自分自身を取り戻すことにつながります。
自分自身を生きるということは、 すなわち自分自身と良い関係を築き、大切にすることなのです。
当たり前のことのようですが、なかなか実践できていない人が多いものです。

「心理的境界線」の問題で、しばしば「インナーチャイルド」が取り上げられるのは、子供の頃に子供らしくあることを認められなかった場合、大人になった時に自分に正直である権利を主張することができず、無意識のうちに他者に振り回されたり、あるいは依存したりといった「共依存」を引き起こすからです。
 
「共依存」に陥っている人は、自分の「境界線」を守れないと同時に、人の「境界線」も踏み越えてしまいがちになります。これではいつまでたっても、自分の人生を生きることができませんし、他の人のことも自由にできません。

自分が本当はどうしたいのか。どうありたいのか。
 
それを知るためには、自分だけの時間を作る必要があります。
そして、自分だけのために、自分が楽しめることを実践してみてくださいね!


次回は心理的境界線のお話「あなたの味方になる人、危険な人」についてお話します。
どうぞも楽しみに!


参考文献:アダルトチャイルドが人生を変えていく本